クレジットカードは誰でも持てるというわけではない。カード会社と、利用者の間に信用がなければ成立しない。そのため、カード会社は会員になるための審査を用意しています。
入会できるかどうか、その信用度を判断するためのシステムを「スコアリングシステム」といいます。各社は、年齢、家族構成、勤務先、勤務年数、住居状況、カード利用状況などをポイントに置き換えて、点数によって判断します。
配点は各項目1~20点くらいで、例えば、収入の安定した職業ほど点数が高く、住まいも持ち家が高く、借家やアバート住まいは低い。そして、それらの結果と個人信用情報機関から得られるデータと合わせて総合的に評価し、合計点が一定点数以上なら、入会を許可し、それ以下なら拒絶しています。
最近は、各社ともコンピュータを使った「自動与信(オートスコアリング)」が一般的になり、統計学・確率学の最新の理論を応用して、より公平で客観的なデータを得ようと努力しています。あるカード会社では、1回の審査で数千通り以上のテーブルの中から、その人物の最もふさわしい人間像を選び出すというから驚きです。
その上で、5年後、10年後の姿をシュミレーションし、その人物が何年後には、最悪どれくらいの債務を抱えるかといった予想までたてています。つまり、カードの審査システムによって、アナタの社会的信用度が計算されているのです。ちなみに、とくに重要視されているのが、勤務先と居住年数だといわれています。いくら有名企業に勤めていても、そこが不良債権にどっぷり浸かっていたり、リストラに積極的な会社だったりすれば、自ずと審査も厳しくなりがちです。
さらに、毎年引っ越しを繰り返すような人は、サラ金の取り立てから逃れているのではないかなどと疑われます。カード会社としても会員の居所がつかめなくなることは怖いからです。
また、銀行系カード会社は本人よりも本人のバックにあたる勤務先や役職を重視する傾向にあるため、他系列のカードに比べると入会が難しい。 一般的に入りやすいといわれているのは各種流通系カード。限度額を上下に何種類か設定しているので、主婦を含め幅広い利用者を取り込んでいます。現在、無職という方も加入できる可能性が高い。